はじめまして。

※2017/04/21一部追記

初めましての方も、こんにちは。
風月と申します。
お越し頂きありがとうございます。


暫くAmebaで、大好きな漫画スキ/ップ・ビ/ート!の続き妄想やパラレルのお話などを中心に思いのままに書いて活動しておりましたが、1年のブランクを経て、再度更新しようとしたところ、Amebaの文字制限の壁にあたりまして、こちらに移転を決意致しました。
とはいえ、すべてのお話を移動させるのはかなりの時間を要するため、現在連載中のものから順番にすこーしずつ移していく予定です。

Amebaで掲載中の他の作品も読みたいと思ってくださった方は、『こちら』からどうぞ。
Amebaの方をどうするかはまだ定まってませんが、コメントなども数多く頂いてるので、今の所そのままの予定です。
※移転の際には手直しをして若干ニュアンスが変わっている場合があります。

風月のスキビだよりでは、お話は基本的に蓮とキョーコの組み合わせオンリーです。
それ以外は、当て馬としてたまーーに蓮キョ以外のカップリングが途中や前半に入ってくることも極稀にありますが、最終的には必ず蓮キョのハッピーエンドになるようにしてます!!

読んでいただいた方が読み終えて幸せな気持ちになれるようなお話を目指してます。

ネタバレなども少々含まれることがあるかと思いますので、ご了承頂いた方のみお楽しみくださいませ。

勿論、風月が趣味として個人的に勝手に綴っているお話なので、原作者様や出版社様とは一切何の関係もございません。

そして、限定記事などもございますので、それは条件を満たした方のみご覧いただける作りにしております。
※限定記事を読みたいがまだ風月のアメンバーになっていない場合は、【重要】アメンバー申請について(改定・3)を良くお読みいただいた上で申請をお願いします。

基本的には自己満足のために書いてます。
気の向くまま、思いのままに風月ワールドを展開していきますのでごゆるりとお付き合い頂けたら幸いです。

拍手やコメント、感想なども頂けたら風月がとても喜びます。やる気スイッチになることもあるかもしれませんので、気が向いたら過去作品も含めて気軽に頂けたら嬉しいです。

※注意事項※
蓮キョメインの糖度高めの話が多々あります。もしお読みいただき気分を害したり、肌に合わない、胸焼け、大量の砂吐き、顔面崩壊などの特殊な症状を起こした場合も、当方では一切の責任を負いません。
何かしらの症状が出た場合は、直ちにお引き返し頂くか、顔を隠す、思いの丈を叫ぶ等ご自身にとっての最善の処置を早急に実行して頂くことになりますので、ご覧いただく際は十分お気を付け下さいませ。

また誹謗中傷としか思えないコメントや、宣伝目的でしかないコメントは風月の判断で勝手に削除させて頂くこともございますのでご了承下さい。

お話は、何度も読み返して修正に修正を重ねてアップしていますが、誤字脱字がある場合があります。
致命的な誤字脱字を万が一発見してしまった方がいらっしゃいましたら、お手数ですがこっそりと教えて頂けたらとっても助かります。

至らない点も多々あるかと思いますが、生暖かい目で見守って頂けたら幸いです。

【当ブログへのリンクについて】
二次ルールを守っておられる「ス・◯・ビ」二次作家サイト様に限り、リンクフリーです。相互リンクさせていただきたいので、お手数ですがリンクを貼られる前にご一報ください。尚、原作者様の作品画像やアニメ画像を無断掲載をされているサイト、ただ読み&無料視聴など違法な方法を紹介するサイトからのリンクはお断りさせていただきます。
(リンクはトップページにお願いいたします)



それでは、心の準備ができた方から気の向くまま、思いのままに、風月ワールドをお楽しみ下さいませ( *´艸`)

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風月
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風月のスキビだより目次

※最終更新日 2017/07/03


【ス・○・ビ非公式ファンサイト有志同盟からのお願い】
原作画像を掲載しているなど、原作への著しい権利侵害が見受けられるサイト様からのリンクは拒否させていただきます。

心当たりのある運営者様へ。この【お願い】文章を載せているサイト&ブログに関しての名称と作品名、そしてリンクの即時削除をお願いいたします。
(原作画の無断掲載、原作のただ読み&アニメや音声等の違法ダウンロードなど、原作側の利益を大きく損なう行為に加担するサイトへのリンクは拒否いたします。関連二次壊滅の危機を迎える前に対処してください)


****

こんにちは。
風月のスキビだよりへようこそ。

初めてご訪問の方は、はじめましてからご覧ください。
※ほんのりギャグ入ってるかもしれません。
はじめまして。


ーーでは、はじめまして。をお読みいただきました皆様、このような辺境の地までお越し頂きありがとうございます!

風月ワールドをお楽しみ下さいませ。




💚❤️風月のスキビだより目次💙💜
※(限定)がついてる話は、限定パスワードの入力が必要となります。
限定記事パスワードはこちらからご確認ください。

※風月のスキビだよりのアメンバー様のみご覧いただけます。


🎀長編・中編
※【完】=完結/【連】=現在連載中/【シ】=一話完結型のシリーズ/【リク】=リクエスト

▶️【完】なくした記憶
1234567891011121314151617181920212223【リク】番外編☆1【リク】番外編☆22425262728293031323334(限定)35363738(限定)394041424344454647484950515253〈完結〉
→原作寄り。蓮が事故に遭い、目覚めた時には16歳からの記憶がなくなっていて…
✳︎なくした記憶を終えて。


▶️【完】My HOME
プロローグ12345678(限定)91011121314151617181920(限定)21222324252627282930(完)オマケinだるま屋
→原作寄り。蓮とキョーコが両片想いで突然同居することに!二人のドキ甘ライフをお楽しみ下さい。


▶️【完】龍神と巫女
壱(限定)弐(限定)参(限定)肆(限定)肆半(限定)伍(限定)
→完全パラレル。竜神レン様と、巫女のキョーコちゃんのお話です。

▶️【完】雨に流されて…
123(限定)4567(限定)8(限定)
→雨で増水した川に流されてしまった蓮とキョーコ。辿り着いた民宿で蓮の理性の戦いが…

《没話》6話

▶️【連】医師の執着
12(別館)3(別館)4(別館)/5(別館)6(別館)7(別館)8(別館)9(別館)
→医師の蓮が患者のキョーコに執着する完全パラレル…

▶️【連】恋の季節は…
恋の季節は…についての注意事項
1《晴れ時々曇り》2《晴れ。ところにより雷》3《ところにより豪雨》4《快晴》5《午後より雲行きが怪しくなるでしょう》6《雨のち晴れ》
→完全パラレル。同級生の蓮とキョーコの学園物語


👑 短編
※【リク】=リクエスト/【原】=原作寄り/【パ】=パラレル/【メ】=蓮キョメロキュン推進!「ラブコラボ研究所」提出作/【リ】=メロキュン・リターンズ 提出作/【本】=本誌・コミック続き妄想/【企】=企画参加提出作/【季(季節)】=季節物/【コラボ】=コラボ/【ネタ】=小ネタ、お話未満/【捧】=捧げもの

▶️【リク】自覚した想いの行方
→ブログ一ヶ月記念リクエスト。蓮が好きだと自覚してしまって苦しむキョーコ。少し切ないが最後は…。

▶️【ネタ/パ】ラブミー幼稚園(仮)続きお昼ご飯編おパンツ編
→ラブミー幼稚園のキョーコ先生をめぐるほのぼのライフ。出来心でうっかり書いてしまったお話。

▶️【企/原】甘く蕩けるようなキスをして…
『Please kiss me ~◯◯なキスを私にして~』提出作。
とうとう蓮に捕まるキョーコ。


▶️【ネタ】透明メガネ
→掛けたら透明人間になれるメガネをひょんなことで手に入れてしまった蓮は…

▶️【原】湯けむり事件簿(限定)
→温泉でぐったり倒れているキョーコを発見した蓮は…

▶️【リク】衝撃の珍事件発生?!
→こっそり募集リクエスト。ドラマの撮影中に奈良公園の鹿がとんでもないことをやらかし、蓮の理性が…

▶️魅惑の華
→アルコールで酔ったキョーコがナツになっちゃって…蓮の理性が試される。

▶️【リク】敦賀蓮の噂と本性敦賀蓮の本性(限定)
→こっそり募集リクエスト。蓮が草食男子なのでは?という噂を耳にしてしまったキョーコ。

▶️【キョコ誕/企】ハッピープレゼント
『がっつり頂戴します!魔人のふところホカホカ祭り』提出作。
20歳の誕生日の朝、目覚めたら蓮がいて…


▶️【季(冬)/原】年越しぼた餅
→年越しに風邪を引いてしまった蓮の看病をすることになったキョーコ。思わず想いが溢れてしまい…

▶️【蓮誕/原】ハッピーハプニング
『がっつり頂戴します!魔人のふところホカホカ祭り』提出作。
突然セットが倒れ、閉じ込められてしまった蓮とキョーコ。ハプニングで二人の唇が…


▶️【季(冬)/パ】甘くて苦い恋の味
前編後編その後
『がっつり頂戴します!魔人のふところホカホカ祭り』提出作。
同じ職場の先輩である最上先輩に恋をした後輩敦賀君のお話


▶️【季(冬)/原】ぽかぽか幸せ
→近年稀に見る大雪。のほほんな日常。これと別にブログ内のどこかに続きのサプライズショートストーリーが隠れてるかも?

▶️【原】恋心の涙オマケ
→幼馴染の言葉に傷付いたキョーコが蓮の前で思わず取り乱してしまう。

▶️【季(冬→春)/原】さよならは言わないで。数年後
→蓮が渡米?!その時キョーコは…。

▶️【原】光くんのヒ
→キョーコとの共演に浮かれ気味の光に待ち受けていたのは…

▶️【原】act.181続き。
→風月の処女作。原作続き妄想です。

▶️【原】アレはアイツで私じゃないの!前編中編後編
→キョーコの体とショータローの体が何故が入れ替わってしまったお話

▶️【原】海、山、温泉!
→代マネとして行ったはずがまさかの蓮の相手役に抜擢されてしまったキョーコに待ち受けていたのは…

▶️【原】敦賀教信者の行く末
→敦賀教信者のキョーコを待ち受けている運命とは…

▶️【原】謹賀敦賀♡
→蓮への想いを自覚したキョーコと蓮のほのぼの年越しのお話

▶️【原】砂浜アクシデント
→砂浜でのCM撮影には危険がいっぱい♡

▶️【原】無防備な生徒(限定)
→女子高生のキョーコと、教育実習生の蓮のパラレル


🐾お遊び
▶️【連】敦賀くんの□□□□□
1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11/12/13/14/15/16/17/
→サプライズショートストーリー。敢えてリンクは貼ってません。ブログ内に隠れてるので探してみてくださいね。

▶️童謡に乗せて『森のキョコさん』
→童謡に乗せて歌おう!森で出逢ったあの日のことを歌にしてみました。

▶️もしも、ピュアなあの子が家出したら?
→ピュアなあの子の大冒険?


🌹別館収録作品タイトル
無知はある意味危険です
心の鍵の向こう側
君と過ごす時間【年末】/【カウントダウン】/【年始★特別バージョン】
君が悪い、貴方が悪い
ハレムに咲く華
役者魂と恋心の狭間-R(特別限定version)-/after
妹からの昇格
理性の崩壊/続
手負いの狼-after-
闇のオトコとシーツのオンナ**B〜After〜
サロンREN/②
人形のおんな/撮影風景①『人形のオンナ』/②/③/④/⑤/⑥
医師の執着2/3/4/5/6/7/8/9/
王の飼い猫


💎頂き物という名の宝物
▶️かばぷー様&たまこ様より
→風月のブログ内のあのお話を読んでしまったマリアちゃんは…



🍀リンク
(Ameba版)風月のスキビだより
【別館】月夜ノ結女*ツキヨノユメ*
※別館への入室方法は、(Ameba版)風月のスキビだよりの限定記事『別館案内★』を参照ください。

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◆ブロ友申請の方法について

お越しいただきありがとうございます。
風月です。

FC2ブログでブロ友申請を頂くようになったので、Amebaのアメンバー申請と同じ条件で承ることにいたします。


メッセージがあり、不備がある場合は基本的にはなにかメッセージでお知らせしてますが、沢山メッセージを頂いた時、もしくはものすごく不快なメッセージだった場合、返信できない場合があります。
5日以上たっても返信がない場合は不備があったのだとお考え頂き、下記のお願いをよ~~く読んだ上で再チャレンジお願いいたします。


《風月へのアメンバー申請をお考えの皆様へ》

風月のスキビだよりを読んだ上で、ブロ友申請を考えて頂きありがとうございます!

ブロ友申請は下記の条件を満たしたメッセージをいただけた方のみ受け付けさせていただきます。

但し……
※既に風月の現アメンバー様という方々に関しましては、風月に対する簡単なメッセージと、アメンバー様だけが知っている当ブログのパスワードをメッセージに付け加えて頂ければ承認します。

※またスキビ関係の書き手さんや絵描きさんに関しましては、アメンバー様以外であっても、風月が存じ上げてる方(過去にコメント欄に風月がお邪魔したことがある方や、ピグやメッセージで交流がある方)でしたら、簡単なメッセージだけでも承認致しますので、お気軽にどうぞ。

以上、二つの条件に当てはまらない方の為に、これから少しお話しさせていただきます。

通常記事を読んで、もっと読みたい!!と、申請を出してくださっているのがわかると、とても嬉しいので、すぐにでも承認したくなります。

しかし、中には…
◆本当にスキビが好きなの??
◆本当に風月の記事を読みたいと思ってるの??
◆もしかして冷やかし??限定記事を読みたいだけ??

というような方も申請いただく中にも残念ながら見受けられます。


風月のスキビだよりでの限定記事は、プライベートなことだったり、ちょっと恥ずかしい内容だったりと、通常ではアップしたくない…つまり『不特定多数のどなたかもわからない方に堂々とさらしたいものではない。』ということです。

風月のスキビだよりを読んで頂いてる皆さんからは、風月がどういう人間かなんとなくわかるかも知れませんが、風月が皆さんを知るすべは、アップされてるプロフィール、ブログ、メッセージ、コメントに限られます。
正直、申請いただいても、ゆっくりプロフィールをチェックしたり、ブログを拝見する暇がないときもあります。

メッセージをお願いしている理由は、どんな方なのか知りたいからです。

知らない方から玄関をノックされて、いきなり友達になってください!といわれても、戸惑います。
何故友達になりたいと思ったのか、その部分を特に明確にしていただきたいと思ってます。

メッセージは、風月からの信用を勝ち取る手段です。

年齢だけ。一言だけ。誰にでもコピーしたら送れそうな文章。淡々と書き綴られた情報。
そういうものを送られても、残念ながら信用できません。

限定記事を読みたい!!というのであれば、風月が是非読んで欲しい!!と思えるメッセージをお願いします。

要は気持ちを伝えてください。
文章の良し悪しより気持ちを重視してます。

風月が気持ちよく承認できるのは、きちんと自己紹介をしてくれて、だいたいの年齢が明確で、スキビのこんなところが大好き!風月の○○は面白かった!!
というような内容を書いてくださってる方です。

きちんとした良識をお持ちで、人を不快にさせず、人間味のわかる内容で、風月のルールを守ったメッセージを送ってくださる方であれば、風月は喜んでブロ友様に歓迎いたします。


メッセージを送る前に今一度メッセージ内容が下記の項目に沿っているかご確認お願いします。



**********☆*********☆***********


《アメンバー申請時の風月ルール》

※以下の六項目は必ずメッセージに書いていただきたい内容です。

1、年齢込みで自己紹介をおねがいします。簡単でかまいません。どんな方かを判断する材料が欲しいので、自分に関する項目を3つ以上お願いします。(例・年齢(必須)、職業、住んでいる土地、趣味 等)
※大変申し訳ありませんが、現在、高校生以下の方、及び男性の方からの申請は承認しておりません。申請後に発覚した場合は、承認を取り下げることもございます。ご了承下さいませ。

2、スキビがいつから好きか?好きになったきっかけ。等

3、蓮キョの好きなところ。好きなキャラ。

4、風月のスキビだよりで気に入った話と、その感想。

5、風月へのメッセージ

6、合言葉【風月ワールド楽しみます。/蓮キョ☆メロキュン万歳】
※合言葉はこのどちらか一つで結構です。どちらの合言葉もない方はこちらの風月ルールに目を通してないと見なし、承認はいたしません。


風月の信用を見事に勝ち取るメッセージをお待ちしております。

※メッセージが確認できた時点で内容に問題なければ、すぐに承認させていただきます。5日以上たっても承認がない場合は、メッセージに問題がないか今一度ご確認の上、新たにメッセージを下さい。(リベンジも受け付けます)

※必ずメッセージにて申請をお願いいたします。ブログのコメント欄に申請文章を頂いても承認はいたしませんのでご了承下さい。

【メッセージ送信方法】
ブロ友申請でメッセージを打ち込めるようです。


**********☆*********☆***********


風月のスキビだよりへの、ご感想やご意見は、過去の話も含めてメッセージやコメントで常時受け付けております。
特に感想は風月のやる気の源になりますので、気が向いたら気軽にコメント残していただけると嬉しいです。

また明らかに宣伝と思われるコメントに付きましては削除の対象となりますのでご了承下さい。

※当ブログのコメントは、現在承認制にしていますので、公開が嫌な場合は件名に「非公開希望」とお書きいただければ、公開にはいたしません。その際は返信コメントはお名前を伏字で書かせて頂きます。


それでは、今後もお楽しみ頂けたら幸いです。


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魔の契約

魔の契約


「今日からここが私の家ね!」

最上キョーコは家具家電付きの古びたアパートでこの春から一人で生活を始めることになった。

玄関から入ってすぐ、正面には小さな卓袱台と、4枚ほどを積み上げられた座布団。
そして右側にはキッチンがあり、そのキッチンには必要最低限の調理スペースと小さな冷蔵庫に電子レンジ。
左側にあるドアは恐らくトイレとバスルームになっているはずだ。

奥にあるもう一部屋に、そこにはカビ臭いベッドルームと埃っぽい本棚があり、何冊か本が入りっぱなしになっていた。

家具家電付きなのに家賃は月に2万4千円。この時代にはかなりの破格だ。
だから、手入れが行き届いていないことで嘆くような必要はない。

「よっし!先ずはお掃除ね!」

キョーコは全ての窓を開け放つと、腕まくりをして、まずは布団を干した。
そうして、上から順に埃を落として床を掃き、拭き掃除までして、キッチンを磨き、トイレもお風呂もピカピカに磨いた。

「ふふふ。我ながら上出来だわっ!」

アパートの床は歩くとギシギシ軋むものの、何とか住める状態になり、キョーコは満足そうに微笑んだ。

陽の光を浴びてフカフカになった布団を取り入れ、自分の荷物を解放する。

年頃の17歳であるキョーコは普通の女性と比べて極端に物が少なかった。
ダンボール二箱分で、その中に全てが収まっていた。

今まで住んでいた家は居候だったのだから当然といえば当然かもしれない。

キョーコは自分の荷物から数冊の本を取り出すと本棚に並べ始めた。
最初から入りっぱなしだった本を捨てることもできるが、見たことがないタイトルの本ばかりだったので興味をそそられ、そのままにしたのだ。

そして、キョーコの目の高さにある本棚の右から4番目に収まっている黒表紙の本には何もタイトルがないことに気付いた。
キョーコは吸い寄せられるようにその本に手を伸ばした。

「何かしら…?」

表表紙も裏表紙も塗りつぶされたように真っ黒で、何の本なのか全く見当もつかない。

キョーコは不思議そうにその本をパラリと開いた。

瞬間、本からポコリと黒い何かが飛び出し、驚いて本を手放したが、開いたページからは相変わらず黒い煙のようなものが立ち昇っていた。

「な、なに…?!」

キョーコは本から離れ、それでも本から目を離さずに後ずさった。

部屋の電気が急にチカチカと怪しげに点滅し始め、開いていたはずの窓とカーテンが突然閉まった。

「え?!嘘でしょ?!なんなの?!」

ベッドの影に隠れるようにして、恐怖に引き攣った顔。
本の上にぶあっと広がった暗黒の雲のようなものをただただ見つめた。

グルグルと渦巻く雲が、やがて飛び散る様にしながらなくなったかと思えば、そこには黒髪の漆黒のマントと衣を身に纏った一人の美男子が立っていた。
切れ長の目、薄い唇、すうっと綺麗な曲線を描く鼻、漆黒に包まれた男の顔を引き立たせるかのように肌は白く美しい。
伏せていた男の目がすうっと開いた。

キョーコは思わずドキリとした。
余りにも整った顔立ちはこの世の物とは思えない。
黒く美しい目が、キョーコを捉えた時、わずかに口元が微笑んだ気がした。
そうして男は本の上から進み出るとキョーコの前に跪いた。

「お呼びでございますか?我が主。」

「ふぇ?!」

何が何だかわからなくて、キョーコの口からは素っ頓狂な声が出た。

「あ、ある?あるじ…って?」

キョロキョロと周りを見回すが、どう考えても自分以外に人はいないし、男の目は真っ直ぐにキョーコを見ていた。

「あ、あの?!あの…!何かの間違いでは…?」

「……間違い…?はて。本を開き、私を呼んだのは貴女様ではないと…?」

「ほ、本は開きました!で、でも!貴方を呼んだ覚えたはないわ!!」

キョーコの返答を聞いて、男はすうっと立ち上がり、部屋を見回した。

「ふーむ。なるほど…」

「あ、貴方は一体誰なの?!」

男の視線が自分から外れたことで、キョーコはやっと立ち上がることができた。

「あぁ、これは失礼。申し遅れました。」

男は再び礼の姿勢をとり、深々と頭を下げた。

「我は闇の世界より馳せ参じた第準S2級悪魔、名をレンと申します。」

「へ?悪魔…?」

「どうぞレンとお呼び下さい。我が主。」

「…な、なに言ってんの…?この時代に悪魔なんているわけ…」

言っているうちに突然キョーコの体が浮き上がった。

「ふえ?!キャァァァ!!」

そして宙を舞ったかと思えば、先程干したばかりの布団の上に仰向けに落とされた。
何かに羽交い締めにされてるように動けない。

「な、なに今の!」

「信じておられないようなので。お望みならもっと手荒な方法で信じていただくことも出来ますが?」

キョーコの顔が真っ青になって、その顔をレンと名乗る男に上から覗き込まれた。

「さぁ主。遠慮なく、お望みを。」

「あ、悪魔に頼むことなんてなにも…!」

「本当に…?」

「…え?」

「じゃあ何故俺は呼ばれたのです?強い恨みを持っていない限り、本を開くことは出来ても俺を呼ぶことは出来ないはずだ。」

「強い恨み…?」

「そうだ…強い恨み。貴女様の奥底に眠る強い恨み…貴女様の心を黒く塗り潰す強い思い。この俺がそれを叶えてやろうと言うのだ。」

レンの指がキョーコの唇の輪郭をそっとなぞった。

深い催眠に落ちていくように心片隅で感じながら、キョーコの口が勝手に動き始めた。

「あの男…許せない。人の純情を踏みにじって…!」

「ほう…あの男とは、どの男だ?」

「名前は不破松太郎。本名を知られるのが嫌で、自分では不破尚と名乗ってるわ。老舗旅館のボンボンでつい最近まで私はあいつの家に居候してた。」

キョーコは話しているうちに段々と恨みの気持ちが強まり、催眠状態から抜け出し始めた。
そしてバリッと何かの拘束を破ったかのような音を発してベッドから起き上がった。

「あいつ、私に散々頼ってきたくせに取り巻きの女の子達になんて言ったと思う?!私のこと家政婦だって!女として見れないってそう言ったの!!あいつ、一人じゃ何にもできないくせにっ!!」

あまりの剣幕に、レンは驚いた顔をしていたが、面白そうに目を細めて甘く問いかけた。

「その男にどうしてほしい?」

「ギャフンと言わせたい!復讐してやる!!」

「復讐とは具体的にどういう未来を望む?」

「あの男が私の前に土下座をして泣いて縋ってくること!」

この答えには、レンは少し拍子抜けしているようだった。

「…俺を呼び出すほどの…それだけの恨みを持っていて、命は取らぬのか…?」

「ふん!命を取る?そんなの生温いわ!あいつには生き地獄を味わわせてやる!!」

レンはニヤリと笑った。

「そうか…。容易いことだ。では、契約といこうか。」

「え?ちょっと待って!私、契約するなんて一言もっ!」

「悪魔の前で口にした恨み言は契約に値する。俺との契約は6年。たとえ一年後に貴女様の願いが叶ったとしてもこの契約の報酬はきっちり6年間続く。そして私への報酬は、三時間おきの食事だ。簡単だろう?」

「食事…?作り置きでいいのかしら…?」

「それさえ守られれば、貴女様の命を奪わないと約束しよう。」

「…もし、守らなければ…?」

「その時は、貴女様のその命をいただく。」

キョーコはグッと息を飲んだ。

「わかったわ。料理なら自信あるんだから。」

レンの口元がニヤリと意味ありげに笑った。

「契約成立だな。」

そうレンが呟くと、レンとキョーコの間にヒラリと一枚の紙が落ちてきた。
レンは己の指を切り、血を滲ませ母印を押し、キョーコの手を取った。

「イタっ!」

キョーコの指からも血が流れた。その血を使い、契約書に指紋がわかるようくっきりと跡を残した。
そして二人の間にふわりと浮き上がった契約書は、二人の周りをぐるぐる回ると、また二人の目の前で弾けるように消えた。
呆然としているキョーコの左手にチクリと痛みが走り、慌ててキョーコは己の左手に目を向けた。
するとキョーコの左手の薬指に赤いリングの様な複雑な模様の薄い痣が浮き出ていた。
レンの左手の薬指にも同様なものが浮き出ているようだ。

「これは…?」

「契約の印。契約した者同士の目にしか映らない。」

そう言って、レンはさりげなくキョーコの手を取った。
蓮が指の腹で優しく撫でれば、先ほど契約書に血判を押すために流させた血が止まり、その傷痕がなくなっていた。

「治った…?あ、あの、貴方は本当に悪魔なの?」

「レンです。主。ええ、どこからどう見ても悪魔です。何なら今ここで証拠をお見せ致しましょうか?」

「いえ!結構です!!あの、それより、えっと…レン、さん?」

レンは驚いた顔でキョーコをまじまじと見た。

「私のこともアルジではなく、キョーコでいいですから。それに、敬語も必要ありません。」

「そうですか。ではお言葉に甘えさせて頂こう。ところでキョーコ。」

「うぁ!は、はい!」

キョーコは突然目の前の男が美男子であることを思い出し、キョーコと呼び捨てで呼ぶことを了承してしまったことを若干後悔した。

「な、何でしょう?」

ハッキリ顔を見ることができずに、キョーコは目を伏せ真っ赤になりながら返事を返した。

「第一回目の記念すべき食事をいただきたいのだが?」

「あ、わかりました!ちょっと待ってくださいね!直ぐに買い出しに行って料理を!」

慌てて買い出しへ向かおうとしたキョーコの腕をグッと掴んで引き止めたレンは、そのキョーコを己の膝の上に乗せる様にしながら、ベッドへ腰掛けた。

「ここでいい。」

そう言いながら、レンの手がキョーコの体を後ろから拘束した。突然の出来事にキョーコの心臓が早鐘を打ちはじめた。

「…え?な…!」

ーーーペロリ

レンの舌がキョーコの首を舐め上げた。
ゾクリとキョーコの身体に衝撃が走った。

ーーーペロリ、ペロリ

レンの舌が、首筋から耳裏までたっぷりと味わう様に辿った。

「あぅ…あ、やんっ…」

キョーコの口から漏れる甘い声を気にもとめず、レンはキョーコの耳の中に舌を差し入れた。
いつの間にかレンの手もキョーコの服の中を弄っていた。

両方の耳を弄び、最後に耳朶を甘噛みしてレンは満足そうにキョーコを解放した。

「うむ。なるほど。中々美味であった。」

「な?!な?!な?!」

キョーコは拘束を解かれたことで慌ててレンから飛び退くと我に返って真っ赤になって本棚の前に座り込んでいた。
両耳を手で覆い、手で弄られていたところを腕で隠した。

「何をそんなに慌てる?食事をしただけだ。」

「ま、さか、三時間ごとの食事って…!」

「当然だろう。悪魔が人間と同じものを食すとでも思ったか?言っておくが今のはほんのご挨拶程度だ。これっぽっちじゃ三時間持たぬかもしれんな。」

「は、は、は、破廉恥よー!!!!!」

かくして、悪魔レンと、苦学生キョーコの日常が始まったのであった。


おしまい。

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*****

久々に浮かんだのがこんな話。

恋の季節は…10《冬の寒さが戻ってくるでしょう》

恋の季節は…10
《冬の寒さが戻ってくるでしょう》


翌朝、キョーコが教室に入ると相変わらず蓮は、社と共に女の子の集団に囲まれていた。

キョーコが登校してきたことに気付いた蓮は、女生徒達を社に預けると、キョーコに近付いた。

「やぁ、最上さん。おはよう。昨日は大丈夫だった?」

「敦賀君。おはよう。その節はとんだご迷惑を掛けちゃってごめんね!まさか敦賀君に対してショーちゃんがあそこまで暴言吐くなんて思わなくて…。本当にごめんなさい。」

「いや、いいんだよ。君は悪くないから…ね?」

蓮がキョーコに話しかける。
それを面白くない顔で見つめるのは女生徒ばかりだが、その中には当然ながら瑠璃子の顔もあった。

蓮は自分の物だと主張する様に、瑠璃子はあからさまに蓮の腕にしがみつきながら声を掛けた。

「ねぇ、蓮?最上さんと何の話??瑠璃子の前で分からない話なんてしないで。」

キョーコの目の前で色目を遣い擦り寄ってくる瑠璃子。蓮は初めて付き合ってる女の子に対して嫌悪感を抱いた。

「瑠璃子…。俺は、ベタベタするの好きじゃないって言っただろ?」

蓮はそう冷たく言いながら瑠璃子を睨んだ。瑠璃子は蓮の腕を離しながらぷぅと膨れて見せる。

そんな二人のやり取りをキョーコは少しだけ羨ましそうにぼぅっと見つめていた。

それに蓮が気付き声をかける。

「最上さん?どうかした?」

優しく心配そうに顔を覗き込む蓮との距離がとても近くて驚いたキョーコは、顔を真っ赤に染め上げて一気に後ずさりした。

「ななな、何でもない!!なんでもない!!何でもないよ!!」

ーーードン

キョーコは、勢いよく後ずさった為、後ろにいたクラスメートにぶつかると、その相手は勢いに押されて前のめりに倒れこんだ。

「もー!!痛いわね!!ちょっと!!貴方!!気を付けなさいよ!!」

キッ!と、物凄い形相で睨まれて縮こまるキョーコ。

「ご、ごめんなさい。」

「あー!もー!!本当にこのクラスは騒がしいったら。じゃれ合いなら教室の外でやんなさい!!」

「ご、ごめんなさい…えーっと…モー…子さん…?」

すると、その女性は綺麗な顔を般若のように歪めて恐ろしい形相でキョーコを怒鳴りつけた。

「ちょっと!!もー!!名前分からないからって変なあだ名付けるんじゃないわよ!!」

「ご、ごめんなさい。」

「ごめんね。琴南さん、最上さんが君にぶつかったのは、俺が原因だから、最上さんをそんなに怒らないでやって。」

蓮がキョーコを背後に隠すようにしながら立つと、琴南と呼ばれた女生徒は蓮に一瞬視線を送ると興味なさげに顔を背けて、蓮にだけ聞こえるようにポツリと言った。

「貴方、自分の言動に気をつけるのね。敦賀君が最上さんを守ることで、クラスの女の子達の最上さんを見る目は益々厳しくなってるわよ。」

助言のようなその言葉を残して、琴南は自分の席に向かった。

それを蓮は呆然と見つめ、周りを見回すと、そこにはキョーコを鋭い目で睨む女生徒が沢山いたのだった。



その日の昼休みを終えた休み時間。
移動教室の為、教室内から移動しようと準備をして歩き始めたキョーコだったが、不意に足元に足が差し出され、それに思いっきりつまづいてしまった。

その姿が小気味好いのか、クスクスと笑い出す女生徒達。
中にはそれに興じて、楽しそうに暴言を吐く生徒もいた。

蓮が助けようと近寄る前に、キョーコはあっという間に起き上がると、申し訳なさそうに頭を下げて、その場から駆け出していた。

その姿を見て、蓮は遣る瀬無い思いを抱えて立ち尽くすのだった。



キョーコが移動教室で1人向かっていると、何処からか松太郎の声が聞こえた気がして周りを見回す。

それはひと気のない目立たないとこから聞こえて来たので、松太郎が授業をサボる気なのかな?と気になり、キョーコは声のする方に近付いた。

そこで見た光景に、キョーコは一瞬息を呑み、パッとその身を建物に隠した。
松太郎が知らない女の人を抱き締めてキスをしていたのだ。

ーーーきゃー!ショーちゃん!!ここは学校よぉ!!何て破廉恥なことしてるのぉ!!!!

キョーコは真っ赤になりながら、両頬を抑えた。

ーーーバレたら停学?!?!いいえ、もしかしたら退学かもしれないわ!!どうしよう!!見つかったら忙しい女将さんまで学校に呼び出されることになるんじゃ?!

キョーコがそんな心配をしてるとは思ってもない二人はコソコソと内緒話をするように囁きあう。

「祥子さんの唇甘いね。」

「ショーったら、本当に口が上手いのね。皆にも言ってる癖に、聞いたわよ。春樹先輩にも手を出したんですって?」

「でも、本命は祥子さんだよ。」

「ふふ。嘘ばっかり。そんなこと言っても騙されないんだから。でも、今は私だけを見てくれたら許してあげる。」

そうしてまたキスをする気配して、キョーコはドクドクと激しくなる鼓動を抑え、その場から駆け出した。

ーーーショーちゃんのエッチい!!皆にあんなことしてるの?!信じらんない!!私はされたことない…って、されても困るけど!!!だって、だって!!ファーストキスは結婚式の時にしたいんだもん!!

キョーコは真っ赤になって、息を切らしながらひたすら走った。逃げるように走ってたどり着いたのは、屋上だった。
壁に背中を預けてズルズルとしゃがみこむ。

ーーーあぁぁ、私は次にショーちゃんと会う時、どんな顔して会えばいいの?!あんなとこ目撃したなんて言えないし…。女将さんにも言えないよぉ!!

しばらくは松太郎のキスのことで頭がいっぱいでただただ狼狽えて真っ赤になっていたキョーコだが、不意に蓮と瑠璃子の今朝のやりとりのことを思い出した。

何故か分からないが胸の奥がズキズキと痛む。

ーーー敦賀君と、松内さんは恋人同士…だったら、キスだって…。

キョーコは急に苦しくなってしまった心臓を抑えて、その場で膝を抱えて涙を流したのだった。


(続く)

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モー子さん初登場です!

そして、松太郎のこのシーンは本当は二話目か三話目で入れる予定だったのに、ここにきてようやく入れることが出来ました(笑)

※Amebaで2012/02/17に投稿した記事に加筆訂正を加えたものです。
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