なくした記憶 46

2016年02月02日11:07  なくした記憶/スキビ!《完結》

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皆々様、大変お待たせしました!!
なくした記憶の続きでございます!
漸く重い腰が上がって2年越しの再スタート!
このまま一気に完結まで…持っていけるように頑張ります〜!
久遠くんな蓮様とキョーコちゃんをどうか暖かく見守ってやってくださいまし!


*****


なくした記憶 46


「な、なによこれぇぇぇ!!!!」

キョーコはゲストルームの前に
置かれた紙袋を見て驚愕した。

「くくくく久遠ー!!!!」

紙袋を抱えて蓮がいるリビングへと駆け込む。

「え?キョーコ、どうしたの?」

蓮は目を真ん丸に見開いて真っ青な顔で飛び込んできたキョーコを見た。

「こ、これ!昨日のお店の?!」

「うん。そうだよ?」

「昨日の服だけじゃなかったの?!」

「昨日の服も似合ってたけど、この服だって似合ってただろう?」

「それでも、こんな高いの…このワンピースなんて色違いで3着も!!」

「まぁまぁ、いいから着てみてよ。」

「着れないよ!今すぐ返してきて!!」

「えーーー。」

「えーーー。…じゃ、ありません!!こんな無駄使いして…」

「無駄使いなんかじゃないよ。だってその服、キョーコにすごく似合ってて、キョーコの為にあるような服じゃないか。それなのにキョーコに着てもらえないなんて、その服が可哀想だ…」

蓮の頭に耳が生え、くぅーんと仔犬が鳴くような表情で蓮が見つめる。

「うっ!!そ、その顔は反則ですってば!!」

そんな蓮の顔に弱いキョーコは真っ赤になってたじろいだが、すぐに気を取り直すと正座をして座り、蓮に言い聞かせるように強い口調で言った。

「そ、それにしたって買いすぎです!」

「買いすぎ?少ないくらいだよ。だってワンピース5着とトップスとコート合わせて6着、スカートなんてたったの2着だ。」

「たったの2着って…!」

「これでも我慢したんだよ。本当はあの店の服全部買い占めたいくらいだったんだから。」

「な?!ぜ、全?!」

「いいから着てみて。ほら、この色だって絶対キョーコに似合うし。」

むぅーと顔を顰めてまだ納得していないキョーコをみて、蓮は金額がなんだとブツブツ言っているキョーコに四つん這いになって近付くと、耳元に熱っぽく低い声で囁いた。

「なんなら、ここで着替えさせてあげようか?」

突然現れた蓮の夜の帝王の気配にキョーコの顔がボボボッと一瞬にして真っ赤になり、紙袋を抱えたまま大急ぎで退いてリビングの壁まで蓮から逃げた。

「なっ!なっ!なっ!!」

フルフルと小動物のように震えるキョーコをみて、蓮はプッと吹き出す。
それを見たキョーコは更に全身真っ赤に染め上げて、紙袋を抱えたまま立ち上がりその場から絶叫を残して立ち去った。

「久遠の、久遠の破廉恥ぃぃぃー!!」

幸せを噛み締めるような顔をして笑う蓮がリビングに1人残されたのだった。




「もうっ!久遠ったら信じられない。」

真っ赤な顔のままぷりぷりと怒りながら、キョーコは紙袋から出した服のタグを外しテキパキと畳む。

「あら…?」

キョーコが畳んでいると、携帯電話のバイブ音が聞こえてキョーコはキョロキョロと辺りを見回した。

「あった。誰かしら?え?!」

携帯の着信を見て目を見開いたキョーコは慌てて通話ボタンを押した。

「…あ、はい!もしもし!最上です!」

*
*
*

キョーコが着替えを済ませてリビングに戻ると、蓮も既に支度を済ませて、コーヒーを飲んでいた。

「お待たせしました。」

リビングに再び現れたキョーコを振り返って、蓮は一瞬驚いた顔をしたのち、甘やかに微笑んだ。

「やっぱり似合う。綺麗だ…。」

蓮の心からの賛辞を受けて、キョーコの顔が真っ赤に染まる。

「あ、ありがとう…ございます。」

もじもじと礼を述べるキョーコに近付いて、蓮はキョーコの身体を突然ギュウッと抱き締めた。
キョーコの心臓がドキドキと鳴る。

「く、久遠?」

蓮はキョーコの顔を覗き込むと、そっとキョーコの頬を撫でると、何らかの引力でも働いてるかのように引き寄せられ、優しく口付けた。

「ん…」

キョーコもそれを受け止め、おずおずと蓮の首に手を回す。
角度を変えながら何度も繰り返されるキスに溺れそうになりながら、キョーコはこのままではデートに行けなくなると思い出し、やっとの思いで蓮を引き剥がした。

「もう!久遠!デートに行くんでしょ?!」

「うん。ごめん。キョーコがあんまりにも可愛すぎて…」

「〜〜〜っ!!」

「じゃあ行こうか。あ、寒いだろうからちゃんとあったかい格好してきて。」

「わ、わかりました!」

パタパタと出て行くキョーコを見送って、蓮はその場にふーーーっと深いため息を吐いて座り込んだ。

「あーー。ヤバかった…。抑えが利かなくなるなんて…。可愛すぎて反則だ…。」

キョーコを想い、蓮は赤くなった顔を片手で覆って破顔する。
昨夜のキョーコの言葉が蓮をどんどん欲深くさせている気がする。
どんな自分も好きだと言ってくれた。自分のことを愛しいと他の誰でもないキョーコが言ってくれた。

「なんだか…益々欲が出そうだ…」

独り占めしたい。誰にも渡したくない。あんなに可愛いキョーコを誰の目にも触れさせたくない。そんな欲がムクムクと膨れ上がる。

「ふーーーー。」

一生離れられない。離れるなんて出来ない。俺にはキョーコが必要不可欠な絶対的な存在だ。蓮はそんな気がした。

なんとか気を引き締めて、コーヒーカップを手早く洗い、蓮もコートを羽織ったところで、ちょうどキョーコがコートとマフラーをして現れた。

「変…じゃないでしょうか?」

不安気に尋ねてくるキョーコを安心させるようにフワリと微笑む。

「大丈夫だよ。君は俺の中で世界で1番可愛いから。その格好も凄く可愛い。とっても似合ってるよ。」

甘やかな言葉にキョーコの頬が赤く染まる。
その姿に蓮は目を細めて、キョーコの手を取るとそのまま玄関に向かうのだった。


(続く)


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いやいやいや。早く出かけてー!!!!!(心の叫び。笑)

お待たせしました!なんとか更新しました!!!!

かなり悩んだ挙句、結局まだ出かけんのかーーーーい!な回になってしまいました(泣)

ちゃんと完結まで持っていけるかなぁ?なんて若干不安が…!

が、ガンバリマス!

拍手やコメント…あったら嬉しいです。
(↑久々のなくした記憶更新で緊張気味で超弱気モード。)


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