ぽかぽか幸せ

2016年02月18日19:02  短編(原作寄り)/スキビ!

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この間、大雪が降った時に浮かんでたお話。
なくした記憶終わったらアップしようと放置してたのですが、たまたま発見し、なくした記憶終わるの待ってたら春になっちゃうかも?!と思って発掘しちゃったので先にアップしておきます。

風月にしては珍しく蓮キョがくっつくまで行かないお話。
日常の一コマ…的な?
物足りないって言われちゃうかなー?でもたまにはこういうのもいいかな??と思いながらもアップです。

お楽しみ頂けたら幸いです。

*****


ぽかぽか幸せ



「わぁっ…!凄い…」

「最上さんこういうの好きかと思ってね。作って持って来たんだ。」

得意げに語る蓮の手の上には大きな雪の塊が乗っかっていた。

「…作って…?」

キョーコは蓮の両手のひらからはみ出すほどの雪の塊をマジマジと見つめた。
ただの雪の塊に見える物体は、一体何をかたどったと言うのだろう?

「雪ウサギだよ。今日一緒に共演した子役の子から作り方教えてもらったんだ。」

「え?!」

キョーコは目を見開いた。
言われてみれば確かに、大きさがバラバラの歪な形の石が顔と思しき場所の左右に…。
頭には本体の大きさの割には小さな葉っぱが申し訳程度に刺さっていた。

「ふふ…ふふふ。」

それを見て敦賀蓮渾身の雪ウサギなのだと漸く認識できたキョーコはこみ上げる笑いを抑えきれずに、肩を震わせた。

「え?…最上さん?」

蓮はキョーコの反応に狼狽えている。

「敦賀っさんっが…雪ウサギッ!ふふ。もしかしてマンションの下で作ってきたんですか?」

「そうだけど…何かな?その反応は…。」

若干面白くなさそうな顔でふて腐れる蓮に、キョーコは目元に浮かんだ涙を拭いながら言った。

「す、すみません。ちょっとマンションの前でせっせと雪ウサギ作ってる敦賀さん想像しちゃって…それに、その雪ウサギ大き過ぎですっ!」

「あ、やっぱり?少し大きいかな?とは思ったんだけど…」

「もう…ふふ。あ、ちょっと写メ撮ってもいいでしょうか?」

キョーコはエプロンのポケットから携帯電話を取り出した。

「え?…あぁ別にいいけど…。」

蓮の了承を得て、カメラを構える。

「そのまま持っててくださいね?いきますよー!」

「ん…」

ーーカシャ

「ふふ。撮れました。」

「どれどれ?」

キョーコの携帯画面を覗き込むため、蓮が少しだけ屈んだ。
ふわっと蓮の香りがして、キョーコはドキンと胸を高鳴らせた。

「確かに、これは大きすぎだね。」

蓮が写真を見て同意を示し、近い距離のまま、キョーコの顔を覗き込んだ。
キョーコの顔が一瞬にして真っ赤になったのを蓮は驚いた顔で見つめた。
その視線に耐えきれず、キョーコは慌てて蓮から顔をそらして、急に無理やり思い出したように意識をキッチンの料理に向けた。

「あ、やだ。火付けっぱなしかも!」

「最上さん…」

「敦賀さん、もう少しでご依頼の晩御飯出来ますから、その雪ウサギは…家の中だと溶けちゃいますから玄関の外に置いておきませんか?」

「…そうだね。もうだいぶ溶けてきたよ。」

水滴がポタポタと落ちだしたのを見て、キョーコは慌てた。

「きゃぁぁ!大変っ!敦賀さん!早くこの子を出してあげてください!」

「うん。そうだね。」

蓮の手からポタポタ落ちる水滴を気にしながら、キョーコは扉を開けられない蓮の代わりに玄関のドアを開けた。

「ありがとう。」

蓮がふわりと笑って玄関から少し離れた場所に雪ウサギを置く。

マンションの共有廊下にも雪はたくさん積もっていた。

「ここで雪遊び出来ちゃいそうですね。」

「そうだね。ご飯食べたら一緒に遊ぼうか?」

蓮が無邪気な顔で提案してきた内容にキョーコは目を見開く。

「え?敦賀さんと雪遊び…ですか?」

「うん。嫌?」

「い、嫌なんかじゃ…!!」

慌ててブンブンと真っ赤な顔のまま首を振ると、蓮は嬉しそうに笑った。

「じゃ、後で雪遊び。決定。」

「ふふ。楽しみです。」

「あれ?火付けっぱなしなんじゃなかった?」

「はっ!!そ、そうでした!!いっけない!」

慌ててパタパタと駆け込むキョーコを見送って、蓮は己の冷たくなった手を握りしめ、その場に座り込んだ。

「はぁぁー…」

雪の塊を持っていなかったら、危うく抱きしめてしまっていただろう。

「あの顔は、反則だろう…」

赤くなった頬を隠すように片手で覆う。

蓮を呼ぶキョーコの声に顔を引き決めると、立ち上がってキョーコのいるリビングに向かった。


先ほどまで雪の塊を持っていたので手は冷たいはずなのに、心はなんだかぽかぽか幸せ。


END

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何じゃこりゃ!なお話ですみません。
この後楽しく雪遊びする二人に何だか楽しいことが起こればいいなー♪

なんてね☆
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