魅惑の華

2015年12月12日09:55  短編(原作寄り)/スキビ!

理性崖っ淵蓮様を考えるのが楽し過ぎていけません(笑)

誰かストップかけてー!!(笑)
とはいえ、安心してください。これが最後です!(多分!)
漸く通常公開できそうなお話になりました。
限定記事が続いてすみませんでした!!


*****

魅惑の華


その時、蓮は断崖絶壁に立たされていたーー

そう、己の理性という名の断崖絶壁ギリギリに追いやられていたのだ。


「ねぇ、セ・ン・パ・イ?」

「…何…かな?」

「私と、秘・め・ご・と、しましょ?」

「な…」

呆然とする蓮の眼の前で女はスルリと浴衣の帯を緩めてしまった。


ハラリと浴衣が解けて柔らかそうな白い肌が暴かれた。

ーーゴクッ

「君は…ーーだね?」

「そうよ。ーー。センパイが悪いのよ。私にずっと熱い視線を送ってくるから…。」

今現在、蓮とキョーコはドラマの撮影で地方に来ていた。
泊りのロケで、先ほどまで宴会が行われていたのだ。
キョーコが誤っていつの間にかお酒を口にしてしまっており、それを見てしまっていた蓮も少量のようなので安心していたのだが、何時もより男性との距離が近く、甘えるような仕草をキョーコがするため、気が気じゃなくなって、蓮は色々と理由をつけて、キョーコを連れて宴会場を後にしたのだ。

「ちゃんと戸締りして寝るんだよ?」

そう言って、キョーコを泊まる部屋まで送って自分も部屋に戻ろうとしたところ、後ろからキョーコにギュッと抱きしめられた。
突然のことに、蓮の心臓は大きく跳ね、驚きで固まった。

「いや。行かないで。ここにいて…」

いつにないキョーコの甘えた様子に蓮の喉がゴクリとなる。

「ど…したの?最上さん…」

アルコールのせいかいつもより体温が高くなっている身体が背中に擦りつけられ、更に強く抱きつかれる。

「お願い。もう少しだけ…一人になりたくないの…」

「少し…だけだよ…?」

愛しい少女からの滅多にされることもない、しかも願っても無いお願いに蓮はドキドキとしながらも、了承したのだった。

蓮の部屋より幾分か狭いその部屋は、4人で一部屋らしかった。

奥の間に四組の布団が並べられており、蓮はその部屋をなるべく意識しないようにしていたのだが、キョーコにグイッと腕を取られ、なんとその布団の敷かれた部屋に連れ込まれたのだ。

「な…にを…」

そこでキョーコは寝室の襖をパタンと閉じると、蓮に向き直った。
月明かりのみが唯一の部屋の照明で、立っているキョーコの顔もよく見ることができない。カチコチという時計の音が妙に蓮の耳に残った。
そして妖しくうっそりとキョーコが微笑むと、そのまま蓮に正面から抱き付いたのだ。
蓮はキョーコの突然の動きに驚きよろめいて、布団に腰を落としてしまった。
そして相変わらず蓮に抱き付いたままのキョーコが蓮の胸板に頬擦りをしながらねっとりと艶を含ませて蓮を見上げて言ったのだ。
月明かりがキョーコの肌をより白く引き立てる。

「ねぇ、セ・ン・パ・イ」

「…何…かな?」

キョーコが意味深に、人差し指をゆっくりと己の唇に当てた。

「私と、秘・め・ご・と、しましょ?」

最後はあざとく首を傾げて微笑むというオプション付きだ。

「な…」

ーーー秘めごと?!なんなんだ一体、いつもの最上さんじゃない!

尋常じゃないキョーコの色気に当てられて、蓮は開いた口が塞がらない。
蓮がキョーコに見惚れていると、呆然とする蓮の眼の前でキョーコは蓮から離れて膝立ちになると、スルリと己の浴衣の帯を緩めてしまった。

ハラリとキョーコの浴衣が解けて柔らかそうな白い肌が暴かれた。
そしてそのままゆっくりと獲物を狙う肉食動物のように、キョーコが四つん這いになって、蓮に近付いてきた。

ーーゴクッ

蓮の喉が音を立てた。
その蓮の反応にニヤリと笑ったキョーコの顔を見て、蓮は漸く一つの考えに行き着いた。

「君は…ナツ、だね?」

「そうよ。ナツ。センパイが悪いのよ?宴会の間中、私にずっと熱い視線を送ってくるから…。」

言いながら、キョーコの細い指が蓮の浴衣の帯も解いて蓮を肌蹴させる。
ツツツと細く冷たい指先が、蓮の肌を這うように滑らされた。
そしてキョーコは妖しく微笑みながら、そっと蓮の首に腕を回し、蓮の投げ出された脚の上にゆっくりと乗り上げた。
肌蹴て現れた白い太ももが蓮の腰に巻きつき、柔らかなお尻が蓮の足の上に乗っかった。
ショーツも惜しげもなく晒して、全身を使って誘惑を始めたキョーコが、蓮の手を取ってその手をゆっくりと己の胸に導き、下着の上から触れさせた。

ーーークラクラする…。

息も動悸も荒くなるのを感じる。
キョーコは蓮の反応を試すようにじっと目を覗き込んでくる。
己の心臓が暴れている音だけがやけに蓮の耳に響いてきた。

そしてキョーコはそんな蓮の心情も嘲笑うかのように蓮の耳元に触れるか触れないかギリギリのところまで唇を寄せるとーー

「センパイは私のもの。私が遊んであ・げ・る。」

極々小さな声で意地悪くそう囁いたのだ。
蓮の身体になんとも言えない快感がゾワッと駆け抜けたが、すぐに頭を振って邪な考えを振り払う。

ーーーアルコールのせいでナツになったのか…?だが、酔っ払った彼女をどうこうなんて出来るはずがない!

「いや、遠慮しておくよ。君はもう、休んだ方が良い。」

言いながら己の理性を総動員して、キョーコを脇にやって立ち上がろうとしたところで、浴衣の裾を取られ阻まれる。

「待って…行かないで…寂しい…寂しいの…ツルガサン。」

キョーコの声で、キョーコの呼び方で、蓮を煽る小悪魔がそこにいた。
できるだけ、平常心を保つため、わざと冷たい声を作る。

「君は、ナツだろう?俺はナツと遊ぶ気はない。俺は最上さんが…いや。なんでもない。」

蓮が今度こそ、立ち上がろうとしたところで、後ろから切なくポツリと呟かれた。

「どうして…どうして私じゃダメなんですか?お子様だから?胸も小さいから…?」

「え?最上、さん?」

完全にキョーコの口調だったのでキョーコに戻ったのかと、そう思って振り返った蓮は目を見開いた。
キョーコのフリしたナツがニヤリと孤高の笑みを浮かべて蓮の目を見ながら、キョーコのブラのホックをプツリと外したのだ。

蓮は思わずそれを見て固まってしまう。
完全に外れた訳ではないブラは辛うじて役割を果たそうと大切なところを隠してはいるが、解けたことで普段目にすることの叶わない柔らかそうな膨らみがぷるるんと蓮を誘っていた。
そのままスルリと落ちた浴衣から白い華奢な肩と腕が現れる。
月明かりが照らす肌は美しく、気高く、幻想的だ。

そしてそのまま蓮を煽るようにスローモーションのように布団の上に寝転がったのだ。
それは白い布団の上に咲いた魅惑の華のように蓮の瞳に映った。

ーーードクン

蓮の心臓が破裂しそうなくらい大きな音を立てる。
喉がカラカラに乾いてきた。

ーーーなっ…なんて表情で…なんて姿で…

「敦賀さんが…好き。どうしようもなく…好きなの…。だから、置いて行かないで…」

一見勘違いしそうになるが、キョーコの口調で、キョーコの声でキョーコの表情で紡がれるその言葉は、ナツのお遊びのためのもの。蓮をからかって楽しんでいるのだ。
立てられた膝から浴衣の裾がハラリと擦り落ちるところすら、全て計算済みなのだろう。

ーークッ…

「君って子は…!」

白くスベスベで柔らかそうなハリのある肌に可愛いおへそまで晒して、熱を帯びた目が、あどけなく空いた唇が、蓮を誘惑する。
更に蓮を煽るように己の足でもう片方の足を撫でるようにゆっくりと動かしていた。

ーーーそんなに肌を晒して、そんな顔で、こんな風に男を挑発するなんて…どこでこんなこと…!

蓮はギリッと奥歯を噛み締めた。
理性の絶壁にビキリと小さなヒビが入った。

しかし、その場に固まった蓮を暫く眺めていたキョーコもといナツは、蓮が何もアクションを起こしてこないことで大きくフゥ〜と態とらしいため息を吐き出し、心底ガッカリという顔を作った。
無防備な格好のまま蓮に酷い言葉をぶつける。

「なぁんだ。ツマンナイ。センパイなら絶対遊んでくれると思ったのに…。」

ーービシビシビシ

理性に入ったヒビはどんどんと拡大していく。

「抱かれたい男No.1なんて言われてるくせに、とんだ腰抜けじゃない。」

ーーピシッパシッガラガラガラ…

蓮の理性を支える足元が段々不安定になってきた。

「あーあ。こんなことなら、さっきの男にしとくんだったぁ〜。」

ーーボッカァァァァン!!

とどめの一撃で、最後の砦とも言えた蓮の理性の壁は盛大に崩壊した。
蓮はゆらりと近付き、キョーコに影を作ると、そのままノシっと覆いかぶさった。突然の蓮の接近に驚きに目を見張ってるキョーコの唇を強引に奪うように、蓮は深く深く深く口づけた。

「はぁッ…な、急、に…」

「君が煽ったんだろう?俺の最上さんへの気持ちに気付いて、俺を玩ぼうとした。でも、君はナツだけど、最上さんだ。だから、もう遠慮しない。君がそうまでして俺を誘うなら、俺はキミごと最上さんを貰うよ。」

「な…に言って…私は誰のものにもならな…」

蓮はキョーコの太ももに手を這わせながら再びキョーコに口付けた。己の想いを全て刻み込むような濃厚なキス。

「はぁふ。」

「俺が君を逃すと思う?俺がどれだけ最上さんを好きで愛しているか、その身に誘惑したことを後悔するほど深く刻み込んであげるから覚悟してね?」

「ふぇ?!ちょ、ちょっと待ってください!敦賀さん!!」

蓮の常にない余裕のなさにとうとうキョーコが戻ってきたのか慌てた声を発したので、蓮はにっこりと微笑んだ。

「あぁ、やっと帰ってきたんだね。でももう遅いよ?君のナツが散々俺を煽って煽って煽ってくれたお陰で、もう俺、理性が粉々に吹っ飛んじゃったから。」

蓮はニコニコと不吉な言葉を並び立てた。
キョーコはどんどんと青ざめていく。

「大丈夫。安心して良い。君のことは爪先から頭の先まで一生大事にする気満々だから、手放すつもりは一切ないよ。だから君も俺の理性を吹き飛ばした責任…ちゃんと最後までとってね?」

夜の帝王のスイッチが入った蓮がキョーコに迫る。

「ふぇ?!ちょ、だ、ダメッ!敦賀さ…」

蓮がキョーコの素肌に手を這わせ、再び口付けようと唇を近づけたところで、人の入ってくる気配があった。

「あーーー飲んだ飲んだ。」

「もう、監督べろんべろんだったけど、明日の撮影大丈夫なのかな?」

「うーー眠い…よぉ〜」

「あんたも、そんな眠いなら京子ちゃんと一緒に帰ってれば良かったのに。」

「んーだってぇ田所さんもまだ飲んでたし…」

「あーー!やっぱりあんた田所さん狙ってたんだ〜!!」

「ち、違っ!違うよ!ファンなのよ!ファン!!」

「ちょっと!あんたらうるさい。京子ちゃん先に休んでるんでしょ?!起きたらどうするのよ…ってアレ?いない…。」

スススッと開いたドアから光が漏れる。

「んー?でも布団乱れてるし、トイレじゃない?」

「あーそっかー。」

「ねーねー!それより、温泉入り直そうよ〜!!」

「んー。私はパス…眠いし、明日朝入る〜」

「んじゃ、私が付き合うわ。行ってくるね!」

「ん…いってらっしゃぁい。」

バタンと扉がしまる音がする。
そして近づく一人の気配。

「はぁふ。メイク落とさなきゃ。ん?あれ?これ、浴衣の帯…?何で二本?」

キョーコが使ってると思しき布団の上に帯が落ちていたことに気づいて、拾いあげる。
帯を二本両手にとって、見比べ首をかしげた。

「…ま、いっか。それよりメイク落としメイク落としっとぉ。」

ポイッと帯を放って、遠ざかる気配がした。
その布団のすぐ側の押入れには、蓮がキョーコを後ろから抱きしめるようにして二人小さくなって息を潜めて隠れていた。
帯が二本落ちてることに気づかれた時にはギクリと緊張してしまったが、深く考えないでくれたことにほっと二人で胸を撫で下ろした。

「(さて、どうしようか…。)」

「(あの子が寝るまで待つしかないんじゃ…。)」

「(んー。そうだね…。)」

「きゃ。(ちょ、敦賀さん?!どこ触って…)」

「(ん?最上さん、何でそんなに可愛い声出してるの?)」

「やん。(やめ…)」

「(しぃ。そんな声出したらバレちゃうよ?)」

「(じゃ、触らないでくださ…)あん。や、(ちょ、ちょっとまっ!敦賀さん!!)」

「(…んー。とりあえず、この続きは俺の部屋でかな?)」

「(つ、続きとかありませんから!)」

「(ん?誘ったのそっちだよね。今から秘めごとするんだろ?あぁ、それともここで続きする?それも良いね。バレるかバレないかスリルがあって。)」

「や、(だ、ダメですっ!!ここじゃ嫌!)」

「(じゃ、俺の部屋ね。決まり。)」

「ーーっ。」

キョーコが拒否の言葉を発しようとした時に、再び寝室に人の気配が戻ってきた。

「はぁー。メイク落としてさっぱり。あれ?京子ちゃんまだなんだ。ま、いっか。寝よーっと。…すぴーーー。」

「「(…早い…)」」

布団に入って僅か0.2秒…二人で目を見合わせて同じ驚きを発してしまったことにクスクスっと笑う。

「(じゃあ、バレる前に行こうか。)」

「(あ、あの、見逃していただく訳には…)」

「(却下。今捕まえておかないと君はどんな風に思考を捻じ曲げるかわからないからね。ここで続きをするか、俺の部屋か二つに一つ。)」

「………(ここは…嫌、です。)」

「(わかった。じゃあ俺の部屋に行こうか。)」

「そ、(その前に帯を…)」

「(あぁ、誰に会うかわからないもんね。)」

二人で帯を締めなおして、蓮はキョーコの手を取り自分の部屋に連れて帰った。


部屋に入った途端、スリッパを脱ぐのもそこそこにキョーコを抱き締め激しい口付けをする。
しつこいくらいのキスを繰り返して、キョーコにされたことへの趣旨返しのように、蓮はキョーコに恥ずかしがる愛の言葉を只管浴びせながらキョーコを思う存分貪り尽くした。

朝には、恥ずかしさで叫び声を堪えてのたうちまわるキョーコと、神々しい笑顔を浮かべて心底幸せそうにそんなキョーコの姿を眺める蓮がいたのだった。

その後、キョーコが蓮の部屋から出てくるのをバッチリスタッフに目撃されてしまい、瞬く間に二人の仲が噂になってしまったのは言うまでもない。


END

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*****

あ、文中の「」内の()はひそひそ声ということにしてみました。
なんとなーく雰囲気で分かって頂けてるかな?と思いつつ、一応捕捉でした。

最近、完全に調子に乗って書きすぎてる感が…!
自重しなければ!!

更新スピードムラありすぎですみません。

それと、前回のお話に温かいコメントくださった皆々様!!
女神様だ!!と思いました(*^^*)
本当に本当に感謝です!ありがとうございました!!

これからもよろしくお願いします♪

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